肩こりは日本人に非常に多く見られる国民性の強い症状です。欧米人に比べて筋力が弱いばかりでなく、畳の生活やお辞儀等の下向きの生活習慣が姿勢に悪影響を及ぼしているのだと思われます。また日本人独特の勤勉且つ几帳面さがストレスとなり自律神経等に影響を及ぼしていることも肩こりを引き起こしやすい理由だと思われます。更に男性より女性の方が筋力が弱い分、肩こりになりやすい傾向にある様です。 誰もがご存知のとおり、肩こりは首及び肩周辺の筋肉疲労(筋肉の緊張・こわばり)及び血行障害によって首・肩・腕に、こり・しびれ・痛み・重圧感等の不快な症状を引き起こします。 そしてその筋肉疲労や血行障害の起きる原因も大きく分けると「病気が原因」と「病気ではない原因」とに二分することが出来ます。
「病気が原因」の場合は内臓疾患・背骨の疾患・目の疾患・精神的疾患と様々な疾患が原因で首及び肩周辺の血行障害を起こし肩こりの症状が現れます。この様な原因が疑わしい場合は、医師による早期診断と治療が必要となります。特に安静にしていても肩がこる、こりをほぐす等の一般的な措置を施しても改善されない、痛みの箇所が漠然としている等の症状の場合は、何らかの病気が原因となることがあります。命にかかわる病気が潜んでい場合もありますので早期に医師の診断を受けて下さい。
「病気ではない原因」は主に姿勢の悪さや運動不足等による筋肉疲労及び血行障害で、肩こりで悩む殆どの方がこちらの原因となります。また、この「病気ではない原因」で原因のハッキリしない首、肩、腕周辺のこり・しびれ・痛みなどを総称して「頸肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)」と云うこともあり、一般的な「肩こり」もこの頸肩腕症候群に含まれることが多い様です。但し、同じ姿勢の悪さ(体型の変形)でも慢性的で頑固なこりの場合は、胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)の可能性もあります。 当サイトではこの「病気ではない原因」で引き起こされる肩こりを中心に記述致します。 |